カブールの幽霊展@吉祥寺





お盆休みに先立つ2週間、吉祥寺のカフェ・ギャラリーで<カブールの幽霊>を開催しました。吉祥寺駅の中央口(北口)のA. B. Cafeさんと交渉を経て、30点の幽霊の絵がパネル展示となって吉祥寺に現われたのです。
今回はカフェでの展示のため、わたしたちスタッフが常駐することは叶わず、来客された方々の反応や言葉は、展示に立ち寄った知人や友人、またはカフェの店長さんを通して知らされました。展示会告知のために吉祥寺界隈および中央線沿いのカフェや映画館などでチラシを配置して回りましたが、そのチラシを持ってカフェにいらした方も少なくなかったとのこと。絵の鑑賞を目的にいらした方は、相当熱心に展示されたカブールの子どもたちの幽霊の絵を観ていらしたそうです。ただ会場がカフェであるために、他のお客様を考慮して、じっくり鑑賞するのが難しいというのが懸念されました。
A. B. Cafeさんの客層は20代〜30代の若者たちが大半です。普段集って会話する空間に突如現われた<カブールの幽霊>たちに若者がどのような反応をするのかにも関心がありました。大抵の人々は席に着くと、眼は自然と展示された子どもたちの絵に向かいます。そのまま興味を払わない人もいれば、会話の中で幽霊の絵の話しをしきりに交わす人もいたことでしょう。「可愛い幽霊だ」「怖いけど面白い絵だ」等のツブヤキ(感想)が交わされる中、ある若い女性2人の間では「やっぱり、本当に行って、きちんと見てこなきゃダメなんだよ」というやりとりもされていたそうです。
何気なく利用している日常の空間にフッと湧き出て来たような、小さな<カブールの幽霊>たち。これら幽霊たちは冒頭の「天声人語」にあるように、見るに切ない絵、怖い絵、考えさせられる絵でもありますが、同時に独創的でユニークで美しく愛らしい絵でもあります。その絵の中には初めて絵を描いた子たちの絵もあります。
カフェ・ギャラリーという場で、予想もしなかった子どもたちの絵に遭遇し、驚きもすれば、首をかしげる方もいたでしょう。しかし何気ない空間で何気なく絵を眼にすることによって、対手に「観る」という構えを外させた効果もあったようです。<カブールの幽霊>といえば、アフガニスタン・タリバン・自爆といったイメージを一瞬にして彷彿されがちですが、説明のない空間がその隙を対手に与えさせず、子どもたちの絵は純粋に「一枚の絵」として自然に受けとめられる瞬間が生まれたような気がします。 これら一枚一枚の絵は「幽霊を見たんだ!」と信じてやまない子どもたちが、夢中で一気に描きあげました。
描くことに夢中になるうちに、みるみる絵を描く楽しさに没頭していく子どもたち。
その圧倒的な「描く喜び」が、彼らの「幽霊の怖さ」を凌駕しているかのように、子どもたちの絵は紙の上で躍動感をもって飛び跳ねています。
それらは彼らの怖れと夢と希望にほかなりません。

アフガンの子どもたちから託された<カブールの幽霊展>は、今後も開催していきます。
開催会場のお申し出やご提案などがございましたら、下記事務局まで御連絡下さい。
なにとぞ、よろしくお願い申し上げます

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