子どもたちの好奇心と夢の可能性を培うための種子をとどけたい、からの出発…………………





























[Like Water Press]は、30年にわたって活動してきた編集企画集団がその母体となっています。その営利活動を遂行する過程で、その企画集団は、世界の子どもたちと出会う機会がありました。わたしたちは、そのなかには、豊かな国々の子どもたちであれば当然のように享受している諸権利や可能性から隔絶され、ごくささいな夢からさえ疎外されている、たくさんの子どもたちがいることに気づかされました。そして、その子どもたちの、切実で真摯な眼差しにも……。



その真摯な眼差しに接しているうちに、わたしたちは次第に、その眼差しに向かってなにができるか、あるいはなにをなすべきか、を自問しなければいられなくたったのでした。
その結果、[Like Water]は、営利組織としたの編集企画集団を解消し、非営利的なサークルとして新たな方向性を模索しはじめました。

そういうなかで、2002年5月、メンバーのひとりが、アフガニスタン難民キャンプを訪れる機会を得ました。9.11以降、急増した新たな難民たちの実態を体感するツアーへの参加です。
さらに、同年12月、今度はアフガニスタンにおける空爆の被害実態の調査に同行するかたちで、再び、アフガニスタン難民キャンプを訪れました。そしてわたしたちは、ある学校の子どもたちと出会いました。

それは、パキスタンからアフガニスタンのカンダハルに向かう街道の途中にある、小さな村の学校の子どもたち→です。その子どもたちは、難民キャンプにいるのではありません。しかしその眼差しは、難民キャンプの子どもたちとそっくり同じく、切実で真摯なものでした。
帰国後、その学校の子どもたちと、約束の文房具を贈るという交流をするなかで、わたしたちは、難民キャンプの子どもたちとあの村の子どもたちとに共通している眼差しの切実さ、真摯さが、どこから発しているかに気づかされました。
夢への飢餓感から発せられたものではないか……?
見知らぬ世界への好奇心と夢こそ、子どもたちの生きる力の源泉ではないか……
世界の豊かさや可能性から隔絶されている子どもたちは、その好奇心と夢の可能性を培うための土壌と種子をどこから得ることができるだろう……?

こうして、わたしたちは、じつにシンプルな解答にたどりつきました。その子どもたちが必要としているのは、じつは、好奇心と夢の素材[タネ]なのではないか。
こうしていろいろな立場のメンバーが語り合うなかで、<ファンタジー劇場キャラバン/Mobile Image Theater>というアイディアが生まれ、わかいアーティストたちの協力を得て、実現にこぎつけました。
ちなみに [Mobile Image Theater]という発想は、アフガニスタン難民たちに対する医療活動をつづけている
PIMA[Pakistan Islamic Medical Association] Reliefの活動のひとつ、[Mobile Clinic]にインスパイアされたものです。[Mobile Clinic]は、診療施設のない難民キャンプの医療活動のための、移動式診察室であり、救急車でもあります。
<ファンタジー劇場キャラバン/Mobile Image Theater>は、子どもたちのための<夢の救急車>でありつづけたいと思っています。
なぜなら、一度見てしまったものは、見なかったことにはできないからです。


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