毎日放送(MBS) 1179 kHz

"はやみみラジオ!水野晶子です" (Mon -- Fri 6:00〜7:45)
ニュース・コーナー『はやみみニュース』
語り:加藤康裕さん


……おはようございます。わたし日々ニュースを伝えているんですけれども、連日伝えているニュースなのに最近情報が入ってこないなぁ……、と思うことって結構あるんですね。今日はそんな話をしたいなと思います。
アフガニスタン、2001年のアメリカ同時多発テロ事件の後の、アメリカ軍による空爆のときは連日ニュースになっていたんですけれども、最近情報が入ってこないと……。今日はそのアフガニスタンに暮らす子どもたちの様子を伝えてくれる展覧会を紹介したいと思います。
アフガニスタンというのはソビエト連邦が軍事介入したのが1979年ですので、もう実に28年間に渡ってずっと戦争状態が続いている国なんですね。ですから空爆などで家をなくしてしまった人たちは難民にならざるを得ないということで、パキスタンとの国境沿いなどの難民キャンプで暮らしている人が多い。つまり、そこで生活をするということですから、そこで生まれてそこで暮らしている子どもたちもいるわけで、その難民キャンプでの暮らししか知らない子が多いんですね。
そんな子どもたちに対してファンタジー映像と靴を届ける活動をしているNPO法人が東京にあります。Like Water Press(ライクウォーター・プレス)という名前なんですが、アニメと実写を織り混ぜた映像を向こうで上映するとか、一人一人の足のサイズを測ってピッタリの靴をプレゼントするとか、そういう慈善活動をするところがあるんですね。そのNPO法人が、あるとき、アフガニスタンの子どもたちの心のありようを調査したアンケート結果を手にするんです。「怖いもの、嫌だと思うもの、それはなんですか?」という問いに対して色々挙げているアンケートなんですね。で、その1位が「怖い」「嫌だ」ともに同じものであった。これに子どもたちは一体なんと答えたでしょうか? なんだと思います?
……爆弾とか? 地雷とか?
……なるほどね。そういうものがくるかなと思ったんですが、「怖いもの」「嫌だと思うもの」ともに1位は「幽霊」であったというんですね。彼らがいう「幽霊」って、いったいどういうものなのかなぁ? というふうにライクウォーター・プレスの人たちは思ってですね、難民キャンプなどで子どもたちに幽霊の絵を描いてもらうことにしたんだそうです。集まってきた絵が500点ほどありまして、その一部が今回「カブールの幽霊」展という展覧会で公開をされております。
子どもたちの絵を見たとき、NPO代表の陳富子(ヂン・ブヂャ)さんは非常にビックリしたそうです。日本で考える幽霊のイメージではなくて、それ以上のものであったと。もちろん、戦争とか爆撃の怖い記憶を絵にしている子もいるんですけれども、自分と友だちのような幽霊、妖精みたいなものを描いている子もいるということなんです。幽霊というもので表現されるものが非常に幅が広いということなんですね。いま、こちらにその絵を元にした絵本を持って来ているんですけれども、いたずっら子であるとか、悪いことをする幽霊もいるんですね。絵を描くこと自体が彼らにとって楽しいことでもあるので、本当は怖いものを描いているんだけれども、どことなくユーモラスな雰囲気にもなっているということです。絵は心の内面を現すとも言いますから、戦争とか爆撃とか、誘拐をする大人とか、これを絵に描くことによって子どもたちは恐怖から自由になっているのかなぁという気もします。
そんなアフガニスタンの子どもたちの幽霊の絵が見られる「カブールの幽霊」展が、いま京都の2つの会場で開催されております。左京区にあります京都市国際交流会館、地下鉄東西線の「蹴上」駅の近くです。もう一つの会場は中京区にある新風館、これは烏丸御池なんですね。この2つの会場で、京都市国際交流会館では2月11日まで、新風館では2月4日まで開催されております。ただ壁に絵をかけているのではなくて、人の形をしたハンガーにTシャツを着せて、そのTシャツに絵がプリントされてあったりするんでね、そこにアフガニスタンの子どもたちがいるような感じもする、不思議な展覧会です。是非お出かけになってみてはいかがでしょうか?
お問合せはこちらです。03-5394-8138番、NPO法人Like Water Pressまでお願いします。